織田信長には黒人の家来もいました。
戦国時代に黒人が日本で仕事をもって働くこと自体が不思議ですが、宣教師が連れてきた奴隷の中に黒人がいたらしく、かなり珍しいものの働く黒人はいたようです。
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織田信長の黒人家臣”弥助”について
織田信長には黒人の家臣”弥助(やすけ)”がいたことはいくつもの書物に記載があるので間違いない事実と考えられています。
織田信長が黒人と出会ったのは、キリスト教の宣教師ヴァリニャーノが織田信長と謁見(えっけん:目上の人にお会いすること)した際、引き連れられた奴隷(どれい)の一人としてでした。
織田信長はこの黒人に大きな興味をもち、ヴァリニャーノと交渉し譲ってもらい「武士」の身分に取り立て”弥助”という名を与えています。
織田信長が黒人を家来にした理由を考える
なぜ織田信長が黒人を家来にしたのでしょうか?
出会ったことのない人種を家来にするということは、今の時代で考えるといきなり宇宙人をホームヘルパーさんとして雇うようなものかもしれません。
目立つため:織田信長が黒人を家来にした理由1
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織田信長が黒人を家来にした理由のひとつは”目立つため”かもしれません。
どのような家来がいるのか、それは他国の武将に対して重要なアピールになっていたと考えられます。
家来にどのような人物がいるかでどういった武将なのかを推し量り、場合によっては戦(いくさ)をしかけるかどうかの重要な情報源として活用されていたことでしょう。
織田信長は黒人自体が珍しいなか、黒人の家来がいることで大きな口コミをわざと発生させていたのかもしれません。
【織田信長の知恵1】目立つことで話題となり広告宣伝費を浮かすことができる
兵力として:織田信長が黒人を家来にした理由2
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織田信長が黒人を家来にしたのは純粋に兵力が高かったからかもしれません。
黒人の弥助は身長が高く力も強かったようです。
当時の男性平均身長は155cmくらいといわれていますが、黒人家来の弥助は182cmと突出した高さでした。
織田信長の身長は165cmくらいと当時としてはかなり高身長ですが、黒人を初めて見たときはかなり驚いたことでしょう。
織田信長は黒人の体格と力が非凡なことに目をつけ、兵力として家来にした可能性があります。
【織田信長の知恵2】違和感を気にせず純粋な能力を見極めれば戦力を手に入れられる
可能性を測るため:織田信長が黒人を家来にした理由3
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織田信長はキレやすく自己中心的な人物のように思われていることが多いですが、真実はまったく逆だったようです。
理由としては”同じ家来に何度も裏切られている”ということがあります。
一度裏切られればすぐに処刑するのが戦国時代のあたりまえですが、織田信長は部下にチャンスを与えるとても稀な武将だったようです。
織田信長が黒人弥助を家来にしたのは、”チャンスを与えて可能性を測る”そんな織田信長の性格があったからかもしれません。
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織田信長が黒人を家来にしたことまとめ
織田信長が黒人を家来にしたことは面白半分の余興のようなものだと最初は考えていましたが、よくよく考えてみるとメリットがたくさんあり、そこまで計算して黒人弥助を家来にしたのかもしれないと考え方が変わりました。
真相は分かりませんが、織田信長にはそこまで考えていたのではないか?と思わせる深さがあるので、研究するには面白い戦国武将です。